大河の国バングラデシュでは都市間をまっすぐ鉄道で結ぶことができません。また、国土のほぼ中央をジョムナ川(ブラマプットラ川)が貫いており、これを渡る鉄路は最近までありませんでした。そのため、鉄道の運営はこの川をはさんで東部地区と西部地区に分割されています。軌間(レールの幅)も西部地区が広軌(1676mm)主体、東部地区が全線メートルゲージ(1000mm)となっています。
バングラデシュ鉄道の概要についてはこちらもご参照ください。
築堤を行く列車

メートルゲージの機関車

ブロードゲージの機関車

ブロードゲージの広さがよく分かる写真

ドル箱路線であるダッカ−チッタゴン線を有する東部地区は、駅舎の改築、コンピューターによる座席指定、コンクリート枕木など施設改良にも力が入っています。
他方、大都市の少ない西部地区ではイギリス植民地時代に建設されたものがほとんどそのまま使われています。駅舎に1943の数字が残っていたりして、イギリスはインドを手放す直前まで鉄道に手を掛けていたことが分かります。構内には、腕木式信号機や転轍機の小屋、双頭レールを固定していた鋳鉄製の枕木が今でも使われており、鉄道博物館を見るようです。


現在、バングラデシュの鉄道は大きな転換点を迎えつつあります。
1998年にジョムナ川を渡るボンゴボンドゥー橋が完成しました。これは道路と共に単線の鉄道も通す多目的橋です。現在は西岸のシラズゴンジ付近から分岐した線路が橋を渡って「ボンゴボンドゥー橋・東」駅で終点になっています。当初はメートルゲージで設計されましたが後にデュアルゲージに改められました。ダッカまで広軌の列車が直通できるように新線を建設中です。